「SEO対策って、いくらかかるんですか?」
この質問をされたとき、正直に「ピンキリです」と答えざるを得ない。月額5万円の会社もあれば、月額200万円の会社もある。そして厄介なことに、高いから良いとも、安いから悪いとも限らない。
私はWebLeap合同会社のCEOとして、また上場企業のマーケティング責任者として、過去にSEO会社を発注する側・受注する側の両方を経験してきた。その立場から、SEO外注の費用相場と「適正価格の見極め方」を率直に解説する。
SEO外注の料金体系 — 3つのタイプ
タイプ1: 月額固定型(月額10万〜100万円以上)
最も一般的な料金体系。毎月定額を支払い、継続的にSEO施策を実施してもらう。
費用帯別の内容目安:
| 月額 | 一般的なサービス内容 |
|---|---|
| 5万〜15万円 | 月次レポート、簡易的なキーワード提案、最低限のテクニカル指摘 |
| 15万〜50万円 | キーワード戦略設計、記事企画・構成案作成、テクニカルSEO監査、月次改善提案 |
| 50万〜100万円 | 上記+記事制作(月4〜8本)、構造化データ実装支援、競合分析 |
| 100万円以上 | 専任コンサルタント、大規模サイトの包括的SEO運用、コンテンツ制作チーム付き |
注意点: 月額5万円台のサービスは、実質的にレポート送付のみというケースが少なくない。「何をしてもらえるのか」を具体的に確認することが重要だ。
タイプ2: 成果報酬型(1キーワード上位表示で月額1万〜5万円)
特定のキーワードで上位表示された場合のみ課金される仕組み。
メリット: 成果が出なければ費用がかからない
リスク: 成果の定義が曖昧になりやすい。「10位以内」を成果とする会社もあれば、「3位以内」とする会社もある。また、ビジネスに直結しないキーワードで上位を取られても意味がない。
率直な意見: 成果報酬型は、短期的に「上がりやすいキーワード」に注力されるリスクがある。事業全体のSEO戦略としては、月額固定型のほうが適切なケースが多い。
タイプ3: スポット型(1回10万〜100万円)
SEO監査、サイトリニューアル時のSEO設計、コンテンツ戦略策定など、特定のプロジェクトに対して一括で依頼する形式。
適しているケース:
- 自社にSEO担当がいて、専門家の診断だけ必要な場合
- サイトリニューアル前のSEO要件定義
- 内製化を進める前の初期戦略設計
WebLeapでも、クライアントのSEO成熟度が高い場合は、スポットでの戦略設計+月次レビューという形を取ることが多い。すべてを月額で囲い込む必要はないと考えている。
「この価格でこの提案なら要注意」— 判断基準5つ
私がこれまで見てきた「費用に見合わないSEO会社」に共通するパターンを挙げる。
1. 月額10万円以下で「何でもやります」
SEOの各施策には工数がかかる。キーワード調査で数日、記事1本の企画〜制作で20〜40時間、テクニカルSEO監査で数日。月額10万円で全部やるのは物理的に不可能だ。安さの裏には、やっているフリが隠れている可能性がある。
2. 順位保証を謳う
Googleの検索順位は、Google自身のアルゴリズムで決まる。外部の会社が「1位を保証」するのは不可能であり、もし保証するなら、不正な手法(ブラックハットSEO)を使っている可能性がある。
3. レポートが「順位表」だけ
月次レポートが「キーワードごとの順位推移」だけの場合、施策の中身がない可能性が高い。優れたSEO会社のレポートには、施策の内容、成果の分析、次月の改善提案が含まれる。
4. 被リンク獲得を主要施策とする
2026年においても被リンクはランキング要因の一つだが、「リンクを買う」「自作自演のサイトからリンクを張る」といった手法は、Googleのペナルティ対象だ。被リンク施策を前面に出す会社には注意が必要。
5. 初回提案に自社サイトの分析がない
まともなSEO会社は、提案時に自社サイトの簡易分析を行う。現状の課題を把握せずに「月額○円でSEOやります」という提案は、テンプレート営業の可能性が高い。
費用対効果の考え方 — SEOは「投資」である
SEOの費用を「コスト」として捉えると、「毎月○万円も払って効果があるのか」という議論になりがちだ。しかし、SEOは本質的に資産形成型の投資だ。
広告は出稿を止めた瞬間に流入がゼロになる。SEOで作ったコンテンツは、適切にメンテナンスすれば年単位で集客し続ける。
WebLeapの実績でいえば、月間70万PVのうち約8割がSEO経由だ。このトラフィックを広告で買おうとすれば、月額数百万円に相当する。SEOへの初期投資は、1〜2年で回収できる計算だった。
よくある失敗 — 「安さ」で選んだ結果
私が上場企業のマーケ責任者だった頃、コスト削減のプレッシャーから月額8万円のSEO会社に依頼したことがある。半年間、毎月レポートは届いたが、トラフィックは微動だにしなかった。レポートをよく見ると、施策欄には「内部リンクの最適化を提案」とあるだけで、具体的な改善指示は一切なかった。
結局、月額30万円の別の会社に切り替えたところ、3ヶ月でトラフィックが40%増加した。最初の半年と48万円が無駄になったのだ。安物買いの銭失いとは、まさにこのことだ。
適正価格の見極め方 — まとめ
- 自社の課題を明確にしてから見積もりを取る: 「SEOをお願いしたい」ではなく「こういう課題を解決したい」と伝える
- 3社以上から提案を受ける: 比較対象がないと適正価格はわからない
- 提案の具体性で判断する: 金額ではなく「何をやるか」の具体性で比較する
- 最低契約期間に注意: 6ヶ月〜1年の縛りがある場合、3ヶ月目で成果報告のタイミングを設けてもらう
- 担当者の質を見る: 営業担当と実際の担当者が別の場合、実務担当者と直接話す機会を求める
現場の一言
SEO費用の「相場」は存在するが、「正解」は存在しない。自社の事業規模、課題の深さ、内製リソースの有無によって最適な投資額は変わる。重要なのは、金額の大小ではなく何に対してお金を払っているのかを理解することだ。不明瞭な項目に毎月お金を払い続けるほど、もったいない投資はない。
WebLeapのSEO・LLMO対策サービスについて詳しくはこちら → /service/seo-llmo/